福井県  復元町並み 一乗谷朝倉移籍
この朝倉遺跡は、戦国時代の町屋と武家屋敷を復元したもので、
ここでもトイレ、井戸などきちんと
復元されていて、いろいろ参考になります。それに比べてわが石川県は、物置になっていたり、鍵をかけて入れなくしてあったり、残念なところも結構あります。嫌なところこそきれいにして人様に見てもらう気配りも大事ですよぉ〜。

たかが便所されど便所
べんじょぉ〜こいしや♪〜
   こいしや♪〜べんじょ〜

板葺きの片流れの屋根で、半戸のドアー。個室にしないのは多分においがこもらないようにするため。
便坪の上に板を2枚置いただけの簡単な便所ですが、土壁の色、下地窓、等たいへん興味深いですね。間口に対してやや大振りの屋根が印象的です。江戸のおトイレという本に「雪隠の屋根はたいがいへの字なり」という川柳があって、トイレの屋根はたいていの場合「へ」の字型だ。

便器の向きについて、、きんかくしが入り口の正面に向くタイプは、敵に襲われてもすぐ対応できるように配置したもの。現代のトイレでこのタイプはごくまれに見かけますが、一般的には右か、左向き。
右向きも右手で刀を持つので戦国時代向き。ドアーに対して後ろ向きにしゃがむのは中国にもないそうで、日本独特のものだそうです。特に兼用和式便所は日本人なら戸を開けられて尻を見られたという経験は1度や2度ではないはず。男ならまだしも女性ならそれこそ大問題ですぞ。

実は井戸にも大変興味を持っていまして、鶴が首を伸ばしたような格好をしているので、思わず写真に撮りました。この朝倉遺跡は町屋と武家屋敷の建物の違いが割りとはっきりしていて、この井戸は町屋の井戸。武家屋敷の井戸は2本柱で屋根がでかい。同じ敷地内に井戸と便所が混在していて、何か入り口と出口を見ているようで面白い。井戸で水を飲み、出した汚水を畑に撒く。いいですねぇ。    


        
 
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