富山県下村 加茂神社   稚児舞
下村の稚児舞を見る機会に恵まれた。下村は北陸道富山西インターより車で15分。田園地帯に小島のように浮かぶ小集落だ。その集落のはずれに、加茂神社がある。こんもりとした木々に囲まれた神社よりも、参道の両脇に並ぶ杉の木立が勇壮な印象を与える。この参道で流鏑馬が行われるそうだ。全長200mまっすぐに伸びる直線に吸い込まれそうだ。この神社の行事案内を見て驚いた。新年1月1日の新年慶賀祭に始まって、12月31日まで十数回を数えた。鰤分け神事、さんやんま(流鏑馬)、お田植え祭、とこの稚児舞が代表格だ。どの神事も県指定無形民族文化財で稚児舞が国指定重要無形民族文化財。こんな小さな(失礼)神社がこれほどの神事を伝承してるとは信じがたい。下鴨神社より平安時代からの伝承だそうだ。これまで富山人は物事に非常に合理的だと思っていたが、伝統を守る粘り強さを感じる。以下説明文を引用する。
連 行
 稚児は化粧をして胡蝶の舞の衣装を着て、長柄の傘を差し稚児担ぎの肩車にのって村内を連行する。
途中お休みどころで接待を受ける。

ここに来る途中、子供を肩車をして歩く数人の行列を見た。祭りによく見かける練り歩きのたぐいかと素通りしてしまったが、実は子供たちは今日1日神様なので地面に足をつけてはいけないのだそうだ。この後神社にて舞を奉納する。写真は連行の後、社殿にはいって来るところ。
鉾の舞 二人舞
 稚児は木鉾をふって舞うが、鉾の振り方は、天地人に象ったものといわれている。

う〜ン・・・・・・・・・・・・意味わからん
 
林 歌 四人舞
 舞楽の 林歌から新作された舞。
 
小奈曽利
 動作は活発にして柔らかい味があり、莊重奈感じの深い舞。
賀古の舞
 太刀、弓、矢、を持って悪霊を退治する舞。
天の舞
 この舞は、豪壮にして雄大。笛もまた名曲である。
胡蝶の舞
 平和な春の花園を誘うがごとき舞。この舞が見栄えも良くて一番良かったかな。
中入りの後、三曲ばかり残して帰路についた。午後二時より四時までの観賞であったが大変おもしろかった。この後五時半まで続く。四時間近く続く舞を伝承していくのは並々ならぬ努力と伝統を守り抜く強い精神が必要だ。私の後ろで地元の長老どうしがはなしをしているのをきていると、昔の稚児は家の長男しか舞う権利がなかったとか。伝統は形を変えて心を残す 有名な言葉があるが、この舞は形を変えてほしくないと思った次第である。
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